「財布のファスナーが壊れた!」
そんなとき修理に出したり、買い替えを検討される方も多いかもしれませんが、ちょっと待ってください。
その前に自分でできる応急処置があるかもしれません。
この記事では、ファスナーが壊れた場合の対処法や応急処置について解説します。
状況確認と応急処置
まずは、ファスナーにどんな問題が起きているのかを確認しましょう。
財布に多いファスナーのトラブルは、以下の3つです。
ファスナーが閉まらない

ファスナーのスライダー(引き手を動かす部品)の劣化により、ファスナーを閉めても後ろから開いてきてしまうことがあります。
この原因としては、次の2つが考えられます。
- スライダーが緩んで金具をうまく挟めなくなっている
- エレメント(ファスナーのギザギザ部分)が曲がっている
対処法
ペンチを使ってスライダーの隙間を調整することで改善される可能性があります。

また、曲がったエレメントがあれば、そちらも真っ直ぐになるように整えてみてください。
一気に力を加えると部品が破損することがあるため、ゆっくり慎重に作業をしてください。
ペンチを使う際は、部品に傷がつかないように、革のハギレや少し湿らせたタオルを金具に巻いて作業することをおすすめします。
調整をしてもファスナーが閉まらない場合は、スライダー部品の交換が必要です。
手芸の経験がある方は、自分で部品を交換することも可能です。
自身で交換が難しい場合は修理を専門とする店舗に依頼することをオススメします。
修理費用の目安:
部品の交換だけで済む場合、3000円〜4000円程度で修理できることが多いです。
ただし、財布の構造によってはファスナー全体を交換する必要がある場合があり、数万円かかることもあります。
ハイブランドの製品では修理を受け付けないことや、別料金が発生することもあるため、まずはお近くの修理店で相談してみてください。
引き手が取れた、またはちぎれた
ファスナーのスライダーから引き手が取れたり、劣化によってちぎれたりする場合があります。
対処法
スライダーに隙間がある場合、隙間から引き手を差し込んでペンチで軽く押さえて調整します。力を入れすぎると部品が壊れることがあるため、慎重に作業してください。

また、一部のメーカーでは下の画像のようなバネ式のスライダーを採用しています。
その場合は取れた引き手をもう一度挿し込めば簡単に元に戻ります。
画像を参考に作業してみてください。

引き手がちぎれた場合には、代用できるパーツが手芸店やオンラインショップで購入可能です。
“ファスナー”、”引き手”で検索すれば好みのパーツが見つかると思います。
購入した商品の説明の手順に従って交換してください。

修理費用の目安:
ペンチや引き手のパーツは100円ショップでも購入可能です。
工夫すれば数百円の費用に抑えることができるでしょう。
テープ部分が破れた

財布に物を詰め込みすぎたり、噛んだファスナーを無理に引っ張ったりした場合に起こりがちなトラブルです。
普段から少し気をつけておくだけでトラブルを防ぐことができます。
対処法
テープ部分の破れを補修することは不可能ではありませんが、ほとんどの場合はファスナー全体を交換することになります。
交換にはそれなりの費用がかかるため、特別な思い入れのある財布でない限りは買い替えを検討した方が良いかもしれません。
修理費用の目安:
ファスナーをすべて交換する場合の相場は最低でも1万円以上かかることを想定しておいたほうがいいでしょう。
修理の内容や、依頼するお店によって価格は異なりますが新しい財布を買うのとそれほど変わらない価格になる可能性が高いことは念頭に置いておいたほうがいいでしょう。
壊れにくい財布を選ぶポイント
さいごに、ファスナーが壊れにくい財布を選ぶためのポイントをいくつか紹介します。
YKK製のファスナーを選ぶ
YKKは世界中で信頼されているファスナーメーカーです。
トラブルが起こりにくく、なにかあった際には修理部品が手に入りやすいこともメリットです。
部品のどこかに小さな文字でYKKと記載されていればYKK製品で間違いありません。
判断が難しい場合には購入前にお店のスタッフに確認するといいでしょう。
引き手の素材を確認する
革や布製の引き手は、劣化によってちぎれることがあるため、金属製の引き手を選ぶのがおすすめです。

また継ぎ手の部品に画像のような”丸カン”と呼ばれるパーツが使われているものは使用していくと段々開いてくることがあります。
気づけば引き手を紛失していた・・・・といった事態を避けるためにもこのタイプの製品は避けたほうが無難です。
ファスナーの噛み合わせをチェックする
購入前には、ファスナーの噛み合わせがスムーズかどうか確認しましょう。
最初から引っ掛かりがある場合は、他の在庫品に交換してもらう方が安心です。
まとめ
ファスナーが壊れたときに、自分でできる応急処置についてご紹介しました。
ペンチでの調整や引き手の交換など、簡単な対処法で解決できることも多いです。
しかし、破損がひどい場合やご自分での修理が難しい場合は、プロに修理を依頼することも考えましょう。
また、購入時に壊れにくい財布を選ぶことで、長く愛用できるアイテムになります。